脂肪由来幹細胞治療 adsc
脂肪由来幹細胞を用いた治療
『加齢性皮膚変化に対する自家脂肪由来幹細胞の皮下注入』、『放射線性皮膚炎に対する自家脂肪由来幹細胞の塗布治療』、『身体の加齢性変化(フレイルおよびプレフレイル)に対する自家脂肪由来幹細胞の静脈投与』は、いずれも再生医療第2種となります。
脂肪由来幹細胞を用いた治療の中で、日本で初めての『放射線性皮膚炎』(2020年8月時点)『フレイルおよびプレフレイル』に対する再生医療計画番号の受理となります(2020年9月時点)に対する再生医療計画番号の受理となります。
治療に際して、『再生医療等の安全性の確保等に関する法律 (平成26年11月25日施行)』を遵守して、細胞投与を行います。
再生医療計画番号:PB3200083(受理年月日2020年8月24日)『放射線性皮膚炎に対する自家脂肪由来幹細胞の塗布治療』
再生医療計画番号:PB3200056(受理年月日2020年7月20日)『加齢性皮膚変化に対する自家脂肪由来幹細胞の皮下注入』
再生医療計画番号:PB3200087(受理年月日2020年9月14日)『身体の加齢性変化(フレイルおよびプレフレイル)に対する自家脂肪由来幹細胞の静脈投与』
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脂肪由来幹細胞とは
幹細胞とは、ダメージを受けた体を修復するために新しい細胞を補う力をもった細胞のことをいいます。
つまり、体のメンテナンスをしてくれるような働きをもっています。
幹細胞は、脂肪や骨髄、歯髄、臍帯といった体のさまざまな部分に存在することが知られています。
この治療では、幹細胞を増やす原料として脂肪由来の幹細胞が多く含まれているご自分の皮下脂肪を使います。これを脂肪由来幹細胞と呼びます。
脂肪由来幹細胞のさまざまな皮膚疾患への局所投与は複数のクリニックで行われており、 一定の効果は期待できますが、すべての患者様に同じ効果や期待される効果が出るとは限りません。
治療に際して十分なご説明をさせて頂いておりますので、治療に入る前に医師と必ず細かく相談して頂くことが必要です。
細胞培養に関して
細胞培養加工施設のことを、Cell Processing Center、略してCPCと呼びます。
患者様の大切な細胞は、院内に併設された細胞培養加工施設で培養していきます。
高い清浄度を保持した院内設備で皆様の細胞を取り扱い、培養を外部委託にしないことで輸送による品質劣化のリスクがございません。
また、投与直前まで培養を継続できることで生存率が最も高い状態で治療をご提供することも当院の特徴です。
みなさまの細胞の状態を医師と培養士でこまかく把握させていただきます。
細胞培養と安全性に関して
当院では安全に細胞を培養するため、院内に併設している高い清浄度を保つ細胞培養加工施設内での培養はもちろん、無血清培地を使用して細胞を培養しています。
培地とは、細胞が育つために必要不可欠な栄養分です。すなわち培地とは、細胞にとっての食事のような存在です。
無血清培地とは、動物由来の血清を含まない培地の事です。
一般的には血清を添加する事で細胞の育ちが良くなりますが、ご自分以外の血清の場合には、その血清の中に病原体が紛れ込んでいる可能性があり病原体感染のリスクがゼロではありません。また、ご自身以外の何かが身体に入ることで起きる免疫反応(拒絶反応)もあり、これらを回避する事で安全性を担保しています。
また当院では、現在ご病気に罹っているか、感染症の恐れはないかなどをチェックし、副作用やアレルギーが出ないようにするための細心の注意を払っています。
加齢性皮膚変化への治療
脂肪由来幹細胞は動物実験でもシミやしわ等を改善・予防する報告が得られています。
当院では、他の治療では効果を出すことが難しいとお考えの患者様を対象として、患者様本人の脂肪から採取、培養した脂肪由来幹細胞を培養し、加齢による変化が気になる皮膚に直接投与します。
このような状態の患者様へ
- シミ
- くすみ
- シワ
- たるみ
- 加齢性皮膚変化
費用
150万円 (税抜)
細胞培養および投与にかかる費用を併せての金額です。
投与方法
皮下注入 1回
※ 麻酔クリームや麻酔テープを使用します。
投与細胞数
脂肪由来幹細胞 約1億個
当院では安全に投与できる細胞の数として上記個数とさせていただきます。
細胞の採取に関して
局所麻酔を行って、通常は太もも付近から少量の皮下脂肪を採取します。
期待される改善内容
成長因子の分泌および肌細胞の活性化を介して、加齢に伴う肌の変化が改善されること。
考えられる副作用やリスク
- 細胞採取部位の感染
- 注射部位の痛み
- 注射部位の腫れや内出血
投与後のメンテナンスに関して
治療回数は全部で1回です。
当院では、治療後に良い肌状態をできるだけ長く保持するために、注入後6ヶ月までは、皮膚変化をチェックするための定期的なご通院をお願いしております。
放射線性皮膚炎への治療
放射線治療に伴う有害事象の 1 つとして知られる放射線性皮膚炎は皮膚の赤みや痒み、ひりつき、乾燥、湿疹、潰瘍、萎縮、色素沈着等の皮膚症状を起こすことで知られており、それが QOL:Quality Of Life『生活の質』を落としてしまうことがあります。
この治療では、症状の改善が見込める可能性があると判断した場合、患者様本人の脂肪から採取した細胞を培養し放射線性皮膚炎を認める部分に塗布します。
これにより、皮膚の赤みやひりつき、かゆみ・乾燥・湿疹・潰瘍・萎縮・色素沈着といった皮膚症状の改善ができる可能性があります。
このような状態の患者様へ
- 放射線性皮膚炎
- 全身状態が比較的良好の方
治療をお受け頂けない場合
- 塗布予定部分の皮膚に浸潤性あるいは転移性や原発性のがんがある場合等
費用
80万円 (税抜)
計4回の塗布治療と細胞培養費を併せての金額です。
投与方法
塗布治療
週に1回、計4回の繰り返し治療になります。
投与細胞数
脂肪由来幹細胞 約100万個を4回繰り返し投与します。
当院では安全に投与できる細胞の数として上記個数とさせていただきます。
細胞の採取に関して
局所麻酔を行って、通常は太もも付近から少量の皮下脂肪を採取します。
期待される改善内容
皮膚の再生治癒を促進して、放射線性皮膚炎による皮膚症状が改善されること。
考えられる副作用やリスク
- 細胞採取部位の感染
- 皮膚の発赤
投与後のメンテナンスに関して
治療回数は週に1回ずつで、全部で4回です。
当院では、治療後に良い皮膚状態をできるだけ長く保持するために、投与後6ヶ月までは、皮膚変化をチェックするための定期的なご通院をお願いしております。
身体の加齢性変化(フレイルおよびプレフレイル)への治療
フレイルとは,加齢に伴う様々な機能変化や予備能力低下によって健康障害に対する脆弱性が増加した状態と理解されています。フレイルという考え方には、身体的問題のみならず、認知機能障害やうつなどの精神および心理的な側面も含まれています。 また、プレフレイルとは、健常な状態からフレイルとなる前段階の状態として知られています。
この治療は、患者様本人の脂肪から採取した細胞を培養し静脈投与することによって、身体の加齢性変化(フレイルおよびプレフレイル)による身体能力の低下やストレスによる影響を受けやすくなっている状態等のさまざまな程度の身体症状が改善することを目的とした治療です。
このような状態の患者様へ
- フレイル
- プレフレイル
費用
180万円 (税抜)
細胞培養および投与にかかる費用を併せての金額です。
投与方法
静脈投与 1回
投与細胞数
脂肪由来幹細胞 約1億個
当院では安全に投与できる細胞の数として上記個数とさせていただきます。
細胞の採取に関して
局所麻酔を行って、通常は太もも付近から少量の皮下脂肪を採取します。
期待される改善内容
成長因子の分泌や細胞の活性化を介して、身体の加齢性変化(フレイルおよびプレフレイル)が改善されること。
考えられる副作用やリスク
- 刺入部の痛み
- アレルギー症状
- 肺塞栓症
治療後のメンテナンスに関して
治療回数は全体1回です。
当院では、治療後に良好な体調管理をして頂くためにも、投与後6ヶ月までは、血液検査での各数値や症状の変化をチェックするための定期的なご通院をお願いしております。
各治療に際して
- 治療に関して『再生医療等の安全性の確保等に関する法律 (平成26年 11月25日施行)』を遵守して行うため、細かな条件を満たした方が対象となります。 医師の診察によって治療の適応を判断させて頂きます。
- 治療計画、治療効果、治療のリスクなどの丁寧なインフォームドコンセントのもとに、患者様にご納得して治療を受けて頂けるように、医師診察の変動はなく、すべての患者様は院長診察とさせていただいております。
- 治療をお受けいただいた後のアフターフォローの診察を院内徹底しております。
- 当院では、各再生医療の治療対象の場合には、性別を問わずどなたでも治療をお受けいただけます。
ご予約に関して
お電話またはWebでのご予約をお願いします。
当院では、各再生医療の治療対象の場合には、性別を問わずどなたでも治療をお受けいただけます。
※自費診療となり、初診料として2000円(税別)が別途かかります。
※当院では、ご本人様確認のためにも保険証の提示をお願いしております。